潜入!イマドキの自動車整備工場!!
~洗練と清潔。最先端と匠の技~(1/2)
今やツナギではない。
都会的なシャツ&パンツスタイル
今回は、ボルボのディーラーでもある〈ワイズカーセールス〉さんに取材に向かいました。
到着して真っ先に目に入ったのは、ピカピカに磨き上げられた工具が整然と並ぶ壁と、ゴミひとつ落ちていない床。そこは、オイルの匂いやススの汚れがトレードマークとなっている、昔ながらの自動車整備工場とはまったく異なる、清潔で美しい空間でした。
そこへ、12ヵ月点検のためのクルマがちょうど到着。すぐに都会的なシャツ&パンツスタイルの受付スタッフらしき男性2名が、足早に近づいていきます。この場で手続きを始めるのかと思いきや、すぐさまクルマをリフトアップして、声を掛け合いながら、タイヤを外したりブレーキなどの状態を確認していきます。
そう、彼らは受付スタッフではないのです。“メカニック=ツナギ”というのはこちらの勝手な思い込みで、ボルボのメカニックはツーピースのユニフォームを着用しているのでした。
シャツ&パンツ姿で検査対象箇所の作動確認をするメカニック。テキパキとこなしていきます。
壁にはレンチ類の工具が。きれいな工具がきれいに並んでいるだけで安心してしまいます。
液晶ディスプレイとPCも駆使。
実際の作業風景を見て不思議に思えたのは、手を動かしては壁際に掛けられた液晶ディスプレイを見るという流れ。サボっているわけではなさそうだですが…。
「これはクルマからPCまでBluetoothで解析データを飛ばして、車体各所の自動故障診断を行う“OBD”というシステムを利用しているんですよ」と、メカニックの方。
OBDとは、On-board diagnosticsの略で、自動車各部に取り付けられた電子機器を使った自己診断機能のこと。クルマのメーカーや車種、年式次によって変わるそうですが、近年はOBDを導入しているクルマが多いということです。つまり、こうしたデータを読み取る知識と、データを作業に反映させる技術が今どきのメカニックには必要になっているということ。視覚的なデータにより、効率的に検査は進んでいきます。
クルマの各部の使用状況・不具合を解析したデータがPCモニターに。過去の整備データも蓄積されているとか。
マウスを動かすのも、今どきの点検整備の一部。手書きメモとデータを付け合わせていきます。
これがOBD。PCとリンクさせ解析データを取り込むのが作業のスタート。
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